FIFA連帯貢献金計算ツール

使い方ガイド

このガイドでは、FIFA連帯貢献金計算ツールの使い方について詳しく説明します。

はじめに

FIFA連帯貢献金計算ツールは、サッカー選手の移籍情報を基に、FIFAの規定する連帯貢献金を計算するためのツールです。選手の生年月日、移籍金、そして12歳から23歳の誕生日を迎える暦年までの育成期間に在籍したクラブの情報を入力することで、各育成クラブが受け取るべき連帯貢献金の目安を算出します。

連帯貢献金とは?

連帯貢献金制度は、若手選手の育成に貢献したクラブに対し、選手が国際移籍する際に経済的対価を確保することを目的としています。プロサッカー選手が契約期間中に異なる国のサッカー協会に所属するクラブへ国際移籍し、移籍金が発生する場合に適用されます。移籍金総額の5%が連帯貢献金の総原資となり、選手が12歳~23歳の誕生日を迎える各暦年での在籍クラブに配分されます。

使い方ステップ

1

選手情報の入力

  • 選手名: 例えば「山田 太郎」のように選手のフルネームを入力します。
  • 生年月日: カレンダーから選手の生年月日を選択します。この情報は育成期間の計算に重要です。
  • 移籍金: 選手の移籍に伴い発生した移籍金の金額を数値のみで入力します(例:10000000)。
  • 通貨: 移籍金の通貨を「ユーロ(EUR)」「米ドル(USD)」「日本円(JPY)」から選択します。日本円を選択した場合、金額は「1,000,000円」のように表示されます。
  • 対円レート(ユーロまたは米ドル選択時のみ): 例えば1ユーロが160.50円の場合は「160.50」と入力します。これは任意項目ですが、入力すると日本円での参考金額も表示されます。

ヒント:

生年月日は連帯貢献金の計算の基準になる重要な情報です。正確に入力してください。

2

育成クラブ情報の入力

  • クラブ名: 選手が在籍していた育成クラブの名前を入力します。
  • 所属開始年月: 選手がこのクラブに所属を開始した年月を選択します。
  • 所属終了年月: 選手がこのクラブから移籍または退団した年月を選択します。
  • 複数クラブの追加: ボタンをクリックすると、新しいクラブ情報入力欄が追加されます。
  • クラブ情報の削除: 不要なクラブ情報は、各クラブ入力欄の右上にある ゴミ箱アイコンをクリックして削除できます。

ヒント:

選手が12歳から23歳までに在籍していたすべての育成クラブを正確に入力することで、より正確な計算結果が得られます。

3

計算の実行と結果の確認

  • 計算実行: 必要な情報をすべて入力したら、 ボタンをクリックします。
  • 計算結果の表示: 計算結果のセクションに選手情報の要約と各育成クラブへの連帯貢献金の内訳が表示されます。
  • 内訳の確認: 各クラブごとに暦年別の貢献金額と在籍日数が表示されます。
  • 総連帯貢献金: 最下部に全クラブへの連帯貢献金の合計額が表示されます。
  • 結果の共有: 計算結果セクションの右上にある ボタンをクリックすると、結果の要約テキストが表示されたモーダルウィンドウが開きます。

    【FIFA連帯貢献金試算】 選手名: John Doe 移籍金: 約85.70万EUR (13,712万円) 総連帯貢献金(見込): 約4.29万EUR (686万円) 各育成クラブへの貢献金(見込): ・クラブX: 約2.10万EUR (336万円) ・クラブY: 約1.55万EUR (248万円) ・クラブZ: 約0.64万EUR (102万円)

    「クリップボードにコピー」ボタンを押すと、表示されているテキストがコピーされ、SNSなどで簡単に共有できます。

ヒント:

移籍金の通貨がユーロや米ドルの場合で、為替レートを入力している場合は、各金額の横に日本円換算額も表示されます。日本円の場合は「1,000,000円」のように表示されます。

便利な機能:選手データの保存と読み込み

頻繁に計算する選手の情報を保存しておくことで、次回からの入力を簡略化できます。この機能はブラウザのLocal Storageを使用しており、データはご自身のブラウザ内にのみ保存されます。

1

選手データの保存

  • 保存方法: 選手情報(選手名、生年月日)と育成クラブ情報を入力した後、選手情報セクションの下部にある ボタンをクリックします。

    ※ 移籍金と為替レートは保存されません。

  • 重複データ: 同じ選手名と生年月日のデータが既に保存されている場合、上書きするか確認するメッセージが表示されます。
2

保存済みデータの読み込みと管理

  • 一覧表示: 選手情報セクションの下部にある ボタンをクリックすると、保存されている選手データの一覧がモーダルウィンドウで表示されます。
  • 読み込み: 一覧の中から読み込みたい選手の横にある ボタンをクリックすると、その選手のデータ(選手名、生年月日、育成クラブ情報)がフォームに自動入力されます。
  • 削除: 一覧の中から削除したい選手の横にある ボタンをクリックすると、確認メッセージの後、その選手データが保存リストから削除されます。

注意点:

保存されたデータは、お使いのブラウザ内(Local Storage)にのみ保存されます。異なるブラウザやデバイス間での共有はできません。また、ブラウザのキャッシュや履歴を消去する際に、これらのデータも一緒に削除される可能性がありますのでご注意ください。

計算基準の詳細

連帯貢献金の基本概念

FIFAの規定によると、移籍金総額(育成補償金を除く)の5%が連帯貢献金の総原資となります。この原資が、選手が12歳の誕生日を迎える暦年から23歳の誕生日を迎える暦年までの期間に選手の育成に貢献したクラブ間で分配されます。

暦年ごとの配分率

暦年とは?

連帯貢献金の計算における「暦年」とは、1月1日から12月31日までの一年間を指します。選手が特定の年齢(例:12歳)に到達する暦年が、その年齢に対応する計算単位となります。例えば、2005年3月15日生まれの選手の場合、「12歳の誕生日を迎える暦年」は、彼が12歳になる2017年の1月1日から12月31日までとなります。

選手の年齢帯(誕生日を迎える暦年) 移籍金総額に対する各年の割合
12歳~15歳の各暦年 各0.25%
16歳~23歳の各暦年 各0.50%

日割り計算の方法

選手が暦年の一部のみ育成クラブに在籍していた場合、実際の在籍日数に基づいて日割りで計算されます。計算式は以下の通りです:

クラブへの連帯貢献金 = 移籍金総額 × 暦年の配分率 × (クラブへの在籍日数 ÷ その暦年の総日数)

例えば、2010年に生まれた選手が16歳の誕生日を迎える2026年に、1月1日から6月30日までAクラブに在籍していた場合:

  • 2026年の総日数:365日
  • Aクラブへの在籍日数:181日
  • 16歳の暦年の配分率:0.50%
  • 移籍金が1,000,000ユーロの場合、Aクラブへの連帯貢献金は:
    1,000,000 × 0.50% × (181 ÷ 365) = 2,479.45ユーロ
  • 移籍金が1億円 (100,000,000円) の場合、Aクラブへの連帯貢献金は:
    100,000,000円 × 0.50% × (181 ÷ 365) = 247,945円

よくある質問

Q: 連帯貢献金はどのような場合に適用されますか?

A: プロサッカー選手が契約期間中に異なる国のサッカー協会に所属するクラブへ国際移籍し、移籍金が発生する場合に適用されます。国内移籍の場合や、契約満了後のフリー移籍の場合は適用されません。

Q: 対象となる育成期間はいつからいつまでですか?

A: 選手が12歳の誕生日を迎える暦年から23歳の誕生日を迎える暦年までです。例えば、2010年生まれの選手の場合、2022年(12歳)から2033年(23歳)までの期間が対象となります。

Q: 所属開始年月と所属終了年月はどのように入力すればよいですか?

A: 所属開始年月は選手がそのクラブに登録された月、所属終了年月はそのクラブから移籍または退団した月を選択します。例えば、2022年4月に入団し2023年8月に退団した場合、所属開始年月は「2022-04」、所属終了年月は「2023-08」と入力します。

Q: 為替レートの入力は必須ですか?

A: 必須ではありません。ユーロや米ドルで計算結果を表示することができます。ただし、為替レートを入力すると、日本円での参考金額も併せて表示されるため、日本のクラブにとっては便利です。

Q: 計算結果はどの程度正確ですか?

A: このツールの計算結果はFIFAの規定に基づいた理論値ですが、あくまで目安であり、正確性を完全に保証するものではありません。実際の金額はFIFAの公式な手続きに従って決定されます。重要な判断を行う場合は、専門家や関連機関にご相談ください。

免責事項

本計算ツールの結果はあくまで目安であり、正確性を保証するものではありません。実際の金額はFIFAの公式な手続きに従って決定されます。

このツールは情報提供のみを目的としており、法的なアドバイスを提供するものではありません。重要な判断や公式な手続きを行う際は、弁護士やFIFA、各国サッカー協会、その他の専門家に相談することをお勧めします。

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